PDFを酒に例えれば、PostScriptはワインのような醸造酒で不純物が多い(そこがワインの奥深さでもあるが…)。
対してPDFは、DistillerでDistill=蒸留することによって、精製されピュアになったファイルだ。
さらにプリフライトチェックすることで、出力保証性をより向上さているのだ。
PDFはアドビ社がマルチメディアへの本格参入を果たした際の立役者である。
しかし本来(?)の目的であった印刷のためのフォーマットとしてPDFを使用するには贅肉が付きすぎてしまった。
インターネットや電子出版等々のために機能強化されたPDFは、印刷目的には余分な機能がありすぎる。
逆に考えれば「ありすぎるということは出力が不安定になる」ということなのである。
そこでCommittee for Graphic Arts Technical Standars(CGATS)という団体によって、純印刷用としてPDF/Xという規格が制定された。
PDF/Xは機能を限定することによって「信頼できるフォーマット」にすることに主眼が置かれている。
かつアドビ社が保証したプリフライトをパスし、認定のスタンプが押されてない限りPDF/Xとしては認められないのである。
このようにルール化することによって、出力の安定化をはかろうという試みがPDF/Xワークフローであり、とくにプリフライト部分ということができる。
プリフライトの手順は、まずAcrobat 8.0の「アドバンスト」メニューから「プリフライト」を実行し、当面はCMYKベースの1aが主流なので「プロファイル」タブで、「PDF/X-1aに準拠を確認」を選択して「実行」ボタンをクリックする。
準拠していない場合は、ワークフローによっては入稿元に戻し、再入稿してもらうことになる。
Acrobt 8.0上で修正する場合は、指定された仕様の項目のフックスアップアップを実行し、修正していけばよい。
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