DDCPによる色校正の出力

CTP(Computer to Plate)でダイレクトに刷版を出力することにより、色校正がDDCP(Direct Digital Color Proof)で行われるようになってきている。

DDCPを「印刷と同等な網点で出力する物」と定義すると、印刷本紙を使用する物と印画紙を使用する物に分けれれる。

点/本紙タイプとは、一般にハイエンドDDCPといわれるタイプのことで、顔料フィルムからレーザー露光によりレシーバーに生成した画像を、転写機で本紙に転写して色校正を作成する方式だ。

網点/本紙ということから印刷物に近い再現が得られるが、設備コストやランニングコストは高い。

レシーバーに画像を生成するために4回の露光(CMYK)が必要で、本紙への転写も自動ではないため生産性は低く、1時間に4台程度だ。

出力の再現を安定させるためにキャリブレーション機能を持っており、⊿E2.0以内程度の管理ができる。

JMPAやJCNの基準チャートとしても使用されている。

網点/印画紙タイプとはミドルエンドDDCPといわれるタイプで、印画紙にレーザーで露光して画像を生成する方式のこと。

印画紙の地色に本紙の色をシミュレーションする機能もある。

露光から現像・乾燥まで自動で行われ、1時間に20台程度の生産性がある。

出力の再現を安定させるためにキャリブレーション機能を持っているが、それとは別に感材のろっとが変わったときにはグレイバランスを保つためのキャリブレーションが必要になる。

印画紙はCMYの発色でありKもCMYの3色で再現しているため、以前は墨のオーバープリント(ノセかヌキか)の判別ができなかったが、最近では判別できる機能がある。

製版・印刷の分野で広く使用されている。

校正に使われる一般用の大判インクジェットプリンタの出力は、セイコーエプソンのMAXART PX-9500に代表されるピエゾ方式と、キヤノンのimagePROGRAF iPF9000やヒューレットパッカードのHP Designjet Z6100などZシリーズで使われているサーマルまたはバブルジェット方式の2方式に絞られる。

階調表現は、本来インクジェットでは1ドット分はインキ粒を飛ばすか飛ばさないかの2値しか表現できず、256階調(8bit各色)を表現するには、その出力解像度を16(主走査×副走査=16×16=256ドット)で割ったものが連続調プリンタの解像度に相当するものであった。

400dpiの連続調カラー出力画像(Pictrography)と同じ階調、解像度を出すには、6400dpiの解像度を持つインクジェットプリンタが必要となる計算だ。

実際には、誤差拡散という手法で階調数の少なさを補っている。

また、ピエゾでの周波数を制御することで粒の大きさを4階調で表現するとか、サーマル方式でもインクを1ドットあたり複数回ドロップすることで、単色の濃度表現の階調表現を増やすことが行われている。

一方、ライトシアンやライトマゼンタインキを併用することでライト側のざらつき感をなくすことに成功している。

校正のための出力方法としては、大きく分けて上の表の3つの方法がある。


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