アプリケーションによるカラーマネージメント

プリンタを使った色校正、いわゆるプリンタプルーフには、2通りの方法があることはすでに述べた。

ここでは、アプリケーション上でカラーマネージメントをしたうえで、プリンタにデータを送信する「アプリケーションカラーマネージメント」の考え方と、その具体的な方法について紹介していく。

リンタによる色校正の出力、いわゆるプリンタプルーフには、大きく分けて2つの方法がある。

ひとつは、アプリケーション上で印刷のシミュレーションを行ったデータをプリンタに送信し、プリンタ側では何も手を加えずに出力する方法だ。

これを一般的に「アプリケーションによるカラーマネージメント」によるプルーフ出力と呼ぶ。

プリンタプルーフを行うには、ドキュメントのカラースペースをターゲットのカラースペース(多くの場合は印刷)に変換し、さらにこれをプリンタのカラースペースに変換することで、ターゲットのカラースペースを指定のプリンタで再現する。

アプリケーションカラーマネージメントによるプルーフ出力の場合、このカラースペースの変換をアプリケーション内部で行うことになる(なお、CMYKワークフローの場合、ドキュメントのプロファイルとターゲットのプロファイルは同じであることがほとんどだ)。

この方法は、次に紹介するRIPによるカラーマネージメントと比べるとそれほど一般的ではないが、プリンタやRIPが持つカラーマネージメント機能が十分でない場合には非常に有効な方法である。

また、この方法であれば、入力(ソース)プロファイルにターゲット(印刷)プロファイルにプリンタプロファイルを指定することで、PostScript出力に対応していないインクジェットプリンタなどでも、プルーフの出力が可能になる。


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