ネットワークの普及とともに、PDFファイルを文字校正用として用いるケースが増えてきた。
カラーマネージメントされた環境で作成されたPDFは、色校正として使うことも可能だ。
ここではInDesign CS3を使ったデザイン・制作工程における色校正用PDFの作成手順を解説する。
色の修正やCMYK変換は、本来なら製版工程に任せ、デザイン・制作の段階では色に関することはノータッチで済ませるワークフローが実現できれば理想的だ。
現実的には、デザイン・制作の段階で完全データを作成して入稿するケースも多い。
近い将来はそれが当たり前になっていくだろうが、その際の色校正は、やはりカラーマネージメントされた環境下でPDFを作成し、それをカラープリンタで出力したもので行うのが理想的だ。
色校正用PDFを作成する方法は2つある。
ひとつはアプリケーションからプリンタドライバを介してPSファイルを書き出して、Acrobat DistillerでPDFを作成する方法。
もうひとつはアプリケーションから直接PDFを書き出す方法だ。
どちらが簡単かといえば、これは明らかに後者だ。
InDesignは登場時から直接PDFを書き出す機能を持っているので、わざわざDistilerを使う必要がなくなった。
QuarkXPress 6以降も直接PDFを書き出すことが可能になっているので、今後はアプリケーションから直接書き出す方法が主流になっていくだろう。
このように簡単かつ手軽になったPDF作成だが、書き出し時の設定や手順を間違えると、正しい色を維持できなくなり、色校正には使えなくなってしまうことがあるので注意が必要だ。
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