CMSを実際に動かしているのはOSやアプリケーションである。
従ってコンピュータのソフト的な知識も不可欠なものといえる。
ここでは濃度を含むRGB系やCMYKデジタル画像データを見直し、カラーマネージメント実践への基礎知識を整理してみよう。
入力に対する出力の階調再現特性を示したものをγ(ガンマ)といい、銀塩写真の特性を表すのにもガンマ値がよく使われる。
銀塩写真の場合、この値が大きいほど硬調でハイコントラストの画像が得られ、反対に低いと軟調で低コントラストになる。
ネガカラーは低ガンマ値の代表感材である。
CRTモニタの場合、電子銃の構造上、入力信号(電圧)と表示される階調が正比例せず、そのままだと中間調が重く(コントラストが高すぎに)なってしまう。
スキャナやデジカメなどの入力デバイスで逆γをかけ、最終結果をリニアにする必要がある。
液晶モニタは特にγを必要としないが、便宜上、人工的にγ値を設定している。
RGBはひと口にRGBといっても、CCD等のRGBセンサからの電流・電圧というダイレクトな物理信号(生データやRAWデータと呼ばれる)、ハイエンドスキャナのように人間の特性に合わせて対数圧縮してあるもの、普及タイプのスキャナのようにCRTモニタで美しく映るようにCRTのγ(ガンマ)を考慮し逆γをかけたRGB信号など、実にさまざまだ。
一方、CIE LabやXYZ値は、RGBの派生データではあるがデバイスには依存しない絶対値なので注意を要する。
このようにRGBデータはフォーマットの種類以前に、中身自体が千差万別なのである。
⬅️ ホームページ