色温度
色温度の単位は「゜K」でケルビンと呼ばれており、ケルビン温度ともいう。
それぞれの温度によって色が違うため、撮影時のライティングでは、色温度が最も重要となる。
昼間の基準となる光の色温度は5,500゜Kで、白熱電球は3,000゜K、ローソクは2,000゜Kぐらい。
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色濃度計
色濃度計では色は測定することができない。
CMYKあるいはRGBの一次色の濃度特性しか測定できないので、主にキャリブレーション用途などに使われている。
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インキ使用量
印刷におけるプロセスカラー(CMYK)のインキの使用量がどれくらいかということ。
日本でのインキ総使用量は、だいたい300~360%程度に設定されていることが多い。
欧米では、この値は300%の設定がよく使われる。
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印刷濃度
印刷でいう濃度とは、網点の大きさのことではなく、紙の上に乗ったインキの厚み(膜厚)のことを指す。
しかし、インキの厚みは標準で1ミクロン程度なので、厚みを計ることが難しいため、インキがどのくらい太ったのかを濃度に換算している。
よって、印刷されたインキの濃度を測って、標準より大きければインキが厚くなっており、細っていればインキは薄くなっていることになる。
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ウェットトラッピング
印刷機は、CMYKの4つのインキを順番に高速に紙に印刷しているため、前に印刷したインキがよく乾かないうちに次のインキを印刷していくことになる。
インキがよく乾いていない状態でさらに次のインキをのせいようとすると、インキが100%転写されない現象が発生することがある。この現象をウェットトラッピングと呼ぶ。
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演色性
光源の被写体に対する色再現力を示す言葉。
光のスペクトル分布に偏りがなくかつ可視光以外の光を含まないほど潤沢に色再現できるが、安い蛍光灯などでは輝線を含んだり、スペクトル分布が悪かったりするために再現力が下がる。
それらを高い低いと評価する言葉として用いられる。
平均演色評価数として、最大100で示す。数値が少ないほど忠実に色を再現しない。
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オフセット印刷
オフセット印刷は、印刷する用紙の形態で大別すると、平版(ひらばん)の紙に一枚一枚印刷するオフセット枚葉機印刷と、ロール状の巻取に連続して印刷するオフセット輪転機印刷がある。
処理としては、まず面付けされた原稿から印刷用の版を作る。
版自体に凹凸がない刷版を使用する為、平版印刷ともいわれる。
作られた版の親水性・親油性を利用して油性インクで印刷する。
一般には、水と油(インキ)の反発性により、インクがのる画線部とのらない非画線部とに分け、版に付いたインクをブランケットと呼ばれるゴム状のローラーの上に転写(オフ)し、そのブランケットから紙に印刷する(セット)仕組みによって印字しているため、「オフセット印刷」と呼ばれている。
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画素
デジタル画像を構成する最小単位のブロック(ピクセルとも呼ぶ)。
画素には大きさの概念がないので、出力時に出力解像度を設定することで画像の大きさが決まる。
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ガモット [gamut]
モニタやプリンタなどの個々のデバイスが表現できる色の範囲(演色範囲)のこと。
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ガモットマッピング [gamut mapping]
あるガモットの中で表現されている色を、異なる大きさを持つ別のガモットの中に変換する際、変換前と変換後のガモットの広さの違いから起こる、近似色への置き換えのこと。
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カラーコレクション [Color Correction]
カラー印刷物の色を整えること。色修整ともいう。
色修整にはPhotoshopのようなレタッチアプリを使う方法、スキャナによる方法、写真的方法、手工的な方法がある。
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カラーワーキングスペース
グループワークでクリエイティブ作業をするときにベースとなるカラースペースを共有化しようというもの。
アドビ社から標準化のひとつの考え方として提案された。
元々は、RGBのカラースペースはモニタのカラースペースであり、これではモニタの数だけ固有のカラースペースが存在していた。
これでは色の共有化は難しいためデバイスとカラースペースを分離して考える仕組みを提唱した。
アドビ社では印刷用途向けのカラーワーキングスペースとしてAdobe RGBを推奨している。
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キャリブレーション [calibration]
個体差や経年変化などが原因で起こるデバイスの状態のふらつきを抑え、目標とする状態(標準状態)になるようにデバイスを調整すること。
キャリブレーションには、デバイスを機械的(物理的)に調整するハードウェアキャリブレーションと、コンピュータ側に調整のためのデータ(テーブルなど)を保持し、そこでデバイスのふらつきを制御するソフトウェアキャリブレーションがある。
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記憶色
写真や印刷の世界などで使われる用語。
人の記憶の中にある色は、実際に見た色よりも鮮やかな色彩に創色される傾向がある。
たとえば夕焼けは赤い、青空は青い、森林は緑といったように。
そこでフィルムやデジタルカメラやプリンタなどは、実際の色を再現させることよりも、この記憶色を再現させるような色補正がなされている。
記憶色=実際の色というわけではない。
色作りの特徴は、メーカーやターゲット別の機種により異なっている。
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期待色
撮影者やその画像を扱う編集者は、自分たちが描いている色のイメージを出力サイドに伝え、それらしく見える色を印刷所が処理して作ってくれる事に期待する。
期待色とは、このときの双方の主観的なあるいは感覚的な要素がかなり入り込んで作られる色のことを指す。
記憶色と同等に扱われる場合もある。
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銀塩
フィルムの感光材料である銀をハロゲン化した状態を指す。一般的に銀を用いてケミカル工程で写真画像を得る感光材料の俗称。
ハロゲン化銀。
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原色
他の色どうしの混合では作り出せない色のこと。
逆に、原色同士の混合から作られる色を2次色、2次色同士の混合から作られる色を3次色という。
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黒体
入射するすべての電磁波(光は電磁波の一種)を完全に吸収し、反射も透過もしない物質のことで、現実には存在しない理想的(仮想的)なもの。
また、物体から射出される電磁波を総称して「放射」といい、同じ温度のすべての物質の中では黒体からの放射が最大となる。
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コントラスト [contrast]
画像の最も明るい部分と暗い部分の差のこと。コントラストを上げるとハイライト部分とシャドウ部分が強調されて中間の階調が減少する。
コントラストを下げると中間調が増える。通常コントラストの調節には、フォトショップで、「トーンカーブ」や「レベル補正」を使う。
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コンベンショナル網点 [conventional dot]
コンベンショナルとは慣習を意味する。
転じて、標準的という意味でも使われる。
FM網点/高精細印刷に対するコンベンショナルな網点は175線のスクエアドット、チェーンドットに対してコンベンショナルな網点はスクエアということになる。
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コンポジットプリンタ [composite printer]
1枚の紙にCMYKの色が混ざって出てくるプリンタのこと。
一般的なカラーレーザープリンタやカラーインクジェットプリンタがこれにあたる。
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彩度 [saturation]
色の鮮やかさや鈍さといった色の鮮やかさを表す。
saturationの頭文字Sの記号で表す場合もある。
彩度を上げると、色環上の同心円のある点を半径に沿って内周から外周へ移動することになり、彩度を下げることではその逆に相当する。
彩度0は無彩色のグレーとなる。
色は、グレーが少ないほど、彩度が高くなるため、画像の印象は、色の彩度によって変わってくる。
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作業スペース [working space]
アプリケーションが利用するRGBやCMYKのカラーの色域のこと。
Photoshop、Illustrator、InDesignで設定でき、これにはプロファイルを指定する。
プリプレス向け設定のデフォルトは、RGBが「Adobe RGB」、CMYKが「Japan Color 2001 Coated」となっている。
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三原色説
網膜に存在する光の受容器は3種類あれば事足りると考え、その三原色を「赤、緑、菫(すみれ)」とした。
1801年イギリスの物理学者ヤングが仮説を発表、1894年ドイツの生理・物理学者ヘルムホルツが生理学的に補強し完成。
「ヤング・ヘルムホルツの三原色説」という。
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色彩計 [colormeter]
三原色光の量を決め、試験色の三刺激値を求める視覚装置。
色をLab値で表し、分光分布、分光特性は測定できない。
視覚色彩計と分光光度色彩計、光電色彩計がある。視覚色彩計は、現在ほとんど使われていない。
光電色彩計には、型版による方法のものと光学フィルタによる方式のものがある。
分光光度色彩計は、分光光度計で分光反射率または分光透過率から、計算して測色値を求める。
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湿し水
オフセット印刷において、版に与えられる水のこと。
平らな刷版上にある画線部と非画線部を区別し、画線部だけにインキを付着させるために、インキと反発する力のある水を非画線部に与える。
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シャープネス [sharpness]
マッハバンドという目の錯覚を利用し、輪郭部をより黒く、より白くしてハッキリ見せる効果のこと。
光沢的なUSM(アンシャープマスク)と電気的なピーキングがある。
印刷物では濃度域が原稿(カラーポジ)より狭いため、見劣りしないようにシャープネス効果をかける必要がある。
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出力解像度
デジタル画像をプリント、印刷する際にデジタル画像のピクセルを、出力原寸1インチあたり何ピクセル配置するかを決める単位(dpi)。
これを決めないと画像の大きさが決まらない。
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スペクトル [spectrum]
波長によって光を分けることを分光、分光によって得られた波長の帯をスペクトルという。
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スポットカラー [spot color]
スポットカラーとは特色のこと。
日本ではDICカラーやTOYOカラー、米国ではPANTONEカラーなどが有名。
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ソースプロファイル [source profile]
ソースプロファイルとは、カラー変換前のカラースペースを持つプロファイルのこと。
場合によっては、入力プロファイルだけでなく印刷プロファイルもソースプロファイルにもなる。
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ソフトプルーフ
DTPソフトで、印刷やプリンタなどの出力をシミュレートして表示をする機能。
実際に出力しなくても製作時に大体の出力傾向をつかめるため、設定をきちんと施しておけばかなり有効だ。
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ダイナミックレンジ [dynamic range]
本来は信号の再現能力を表す数値で、最小値と最大値の比率をdb(デシベル)という単位で表す。
デジタル画像においてはビット数で表現され、ダイナミックレンジの値は、機器がどれだけ細かい信号(またはビット数)まで再現できるかを示し、実質的に利用できる分解能の高さを意味している。
アナログデータをデジタル化する場合は、量子化ビット数が大きいほどダイナミックレンジは広くなる。
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多色高精細印刷
より色再現域の広い5色以上の多色印刷。とくに注目されているのがヘキサクローム。
「ヘキサ」とは「6」を意味する言葉だが、PANTONE社は、従来のCMYKにO(Orange)とG(Green)の2色を追加し、計6色のインキ特性を限定することによって、グローバルスタンダードとしての標準化をなし得ている。
正式には「パントン・ヘキサクローム」と呼び、「パントン・ヘキサクローム・コンソーシアム」も発足された。
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デジタルアーカイブ
デジタル化は1997年くらいから急速に進展し出したので、印刷現場ではアナログの資産をたくさん抱えている。
たとえば版下や分版フィルム、そして写真原稿としてのカラーポジなどである。
DTP化以降はすべてデジタルデータで保存されているが、アナログ資産についてはデジタルデータとしてデータベース化しなくてはならない。
基本的にカラーポジはフィルムスキャナでRGBもしくはCMYKデータで保存し、版下や分版フィルムは1bit TIFFなどのフォーマットで保存する。
このことをデジタルアーカイブという。
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デジタル印刷機
文字通りデジタルデータから直接印刷用紙に印刷する印刷機のことで、ネットワークプリンタとしてLANに組み込めば、パソコンからダイレクトに出力できるため、プリント経費の削減が図れるといわれている。
少量からの低ランニングコスト、多枚数プリントもハイスピード処理、高耐久性、パソコン接続によるオンデマンド・ネットワーク化、オンラインによるシステム化など、ネットワーク社会において、今後ますます期待されている印刷機だ。
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デスティネーションプロファイル [destination profile]
カラー変換する際の、変換先のカラースペースを持つプロファイルのこと。
デスティネーションプロファイルの色域に収まるようにソースプロファイルのカラーがマッピングされる。
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デバイス・キャラクタライゼイション [Device Character-ization]
スキャナやモニタ、プリンタなどのデバイスの特性を定量化すること。
このときに収集された色彩情報をもとに、デバイスの色再現領域などを規定したICCプロファイルが作成される。
印刷機を含むあらゆるデバイスをキャラクタライゼイションし、ICCプロファイルを作ることで、すべての工程で色を統一することが可能になる。
デバイスを製造するメーカーの中には、製品とともにICCプロファイルを同梱するケースもあるが、より正確なデバイス特性を把握するためにも、カスタムプロファイルを利用したい。
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電子銃
別名「電子ガン」。
蛍光体を発光させるための電子ビームを発光させ、これを蛍光面上でスポット状に収束させる機能を持つ部品。
電子を放出する陰極、電子ビームをコントロールする制御電極、電子を加速するための陽極とで構成される。
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ドットゲイン
印刷インキが紙に転写される際に、刷版の網点の大きさよりも印刷物の網点の方が大きくなる現象のこと。
力を入れて印鑑を押すとインキが潰れて文字が太くなってしまうように、これと同じ現象が、印刷時にも発生しているということ。
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トーンジャンプ [tune jump / density jump]
網点による調子再現の際、本来なめらかなグラデーションで表現されるべき絵柄の中に、急激な濃度の変化が現れること。
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ドライプリンティング
4色カラー印刷ではインキが重なって印刷される部分があるが、2色目以降のインキが乾いたインキの上にのるのと、乾いていない状態にのるのとでは仕上がりが異なる。
前者を「ドライプリンティング」、後者を「ウェットプリンティング」という。1色ごとに乾くのを待って印刷するドライプリンティングは、インキ総使用量400%ま可能であるが、ウェットプリンティングでは350%が限度とされ、それ以上は紙からブランケットにインキが逆転移(逆トラッピング)してしまう。
またツヤという点ではウェットプリンティングがはるかに優れている。
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乳化 [emulsification / emulsifying]
オフセット印刷のインキの中に、本来は混じり合わないはずの湿し水がごく細かい粒子状になって分散した状態で安定し、分離しなくなること。
印刷物の濃度低下やセット(インキの定着)の悪さなどのトラブルにつながる。
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入力解像度
画像をコンピュータに入力する際に、オリジナルの原稿(フィルムなど)をどのくらいの細かさで取り込むかを決める単位。
原寸1インチあたりのピクセル数(dpi)で表現する。
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念稿
一般的には、校了、責了になる前に念の為にする校正またはその校正紙のことをいう。
ここでは、データがデジタルで入稿されるために、印刷会社で念のためにする校正のことを指し、現在、制作会社に確認として送られているが、JMPAカラー管理体制が整えば、必要がなくなると思われる。
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濃度計 [densitometer]
測色機キャリブレーションの際に多く使われる色の濃度を測定する光電計測機のこと。
最近では、分光測色計が使われることもある。
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